第22回全国交流集会集約を掲載しました

22回全国交流集会全体集約

                        県協連事務局長 高原敏朗

19県協 205名で成功裏に開催

昨日、今日と2日間の短い交流でしたが、有意義な交流はできましたでしょうか。

それでは、全体集約に入ります。まず、第1点は、来賓の方々のご指導、ご鞭撻のもと、地元東京実行委員会の斉藤邦彦実行委員長代行を始め、東京ブロックの一致団結したご尽力で、第22回全国交流集会が成功裏に開催されたことにお礼を申し上げたいと思います。現地実行委員会の皆様、本当にありがとうございました。

第2は、昨日から皆さんから寄せられた友の会活動報告書、並びに座長さんの報告書を読ませていただき、また今日の五名のブロック代表発言をお伺いしました。そこで以下のように集約点を報告します。19県協から205名の参加者を得られましたが、その年齢構成と男女の参加比率です。昨年の四国から比較すると平均年齢が若干上がりました。

20歳代は、6人。30歳代は、9人。40歳代も、9人。20歳代から40歳代まで、24人で全体の12%でした。昨年は48人で20%を占めていましたが約その半分でした。そして50歳代が、34人の16%。60歳代が一番多く、115人で56%。70歳~80歳代も31人で15%。この60歳から80歳では71%にもなり、高齢化が確実に進んでいます。もう名前を老人友の会に変えたほうがいいんじゃないかという方もいますが代えません。

 

青年、女性の頑張りに学ぶ

なぜならば、四国に限らず若い会員、読者、家族の確実に増えてきているからです。まなぶ友の会運動が、「自分自身でつくりだしている壁を取り除くことから始まる」と四国の文化発表で表現してくれた「進撃のM君」。読者拡大への展望を切り開く組織者を作り続ける限り、必ずや若者の気持ちに寄り添い『月刊まなぶ』を武器に新自由主義政権打倒への反転攻勢に転じる主体的条件を高めることができる、と明かし

 

てくれたと思います。次に男女の参加比率ですが、今年も女性の参加率は、57名で39%。昨年は、25%でしたから関東、東京ブロックでは女性の参加が拡大してきたと言えます。これは情勢とも関連しています。女性の職場の待遇の悪さ、政治反動、年金切り下げ、親の介護、医療費、介護保険の高額負担などに敏感に反応し行動に立ち上がるのは、働きながら家庭生活を預かる女性たちからです。東京北部協、中部協は、男性よりも女性の参加が上回っており、集約集会でも茨城のIさん、女性代表のOさんの活動報告にもありますように定年後も活動を継続しており、そうした姿に学び、家族の参加を勝ち取っています。

 

家族ぐるみの運動が力に

友の会運動の宝は、第一学習会にありますが、家族ぐるみの運動が新たな仲間を組織する力を発揮できるということを改めて確認できた全国交流集会でした。これも、昨日の文化交流会の東京ブロックの「担い手の悩み」に示されたように、身近な家族を変えられないで、社会が変えられるのかと鋭い提起が家族からありましたので来年の文化発表が楽しみになりました。従って、青年、女性を大切にして、彼らの声を聞く、そして何を求めているのかを「なぜか、どうしてか」の相互討論できるまでの信頼関係づくりがどうすれば出来るのかが、今後の課題となりました。これが第2の集約点と言えます。

 

県協連が示す

3つの大きな柱の中間総括

第一学習会の強化・発展

最初の第一学習会の強化・発展は、全国に132の友の会がありますが、本集会に参加したのは77友の会。そのうち第一学習会が定着しているのが63友の会で83%。合同第一学習会や県協、地区協、斑会議で一緒に活動している友の会は12友の会で15%。併せて63+12=75友の会。残りの未開催友の会が2つ。これもブロックや県協の関わりがありますから、ここに結集いただいた方々へは、学習会が保障されているということです。この継続が発展の鍵を握っていることが分かりましたが反面、第一学習会がない友の会は、結集が難しいことが分かります。これをどう改善するかが課題です。

次は第一学習会の中身ですが「おかしいことはおかしい」と言い合える。これが大切なことです。しかし、そこから怒り、要求へ。抵抗から労働組合の団交という実践に高まっているかと言えば、なかなかそうなっていない。座長さんの報告にもありましたが、多くの現役労働者は、正規、非正規を問わず、長時間労働、サービス残業が当たり前で文句の言い場がない。労働組合は頼りにならない。退職再雇用者はどうか。賃金が3分の2、半分に切り下げられても、今はどこでもやられているからを声が上げづらい。年金生活者は、年金が次第に切り下げられても、その怒りをどこへぶつけていいのかわからず、あきらめが先行し、思考停止状態にある。しかし、これに甘んじることなく闘い続ける仲間たちが存在していることも分かりました。

 

分散会で分かったこと

日本の林業、農業がつぶれる

私の分散会で林野労組の方、農業を営む方がいて話が聞けました。林野の方はスギやヒノキの植林の仕事をしていますが、鹿の苗を食べてしまうのでその対策のアイデアを出せと言われ、今ではドローンを飛ばし空から生育状態を探索するということですが、あまりにも鹿の食害がひどいので今は鹿を捕獲して肉料理を作ったりしている。日本全体でも鹿の食害が広がっていてこれでは日本の林業は立ちいかなくなる心配がある。またアイデアを出せとS、A、B、Cの評価制度で査定してくるが、アイデアなんて出せない。また農業を営む方は、TPPで日本の食の安全は危うい。米や野菜の自給率が下がってきている。私は農業委員をやってきた。農業委員は選挙で選んできたが、今は市長の任命制で反対意見や良い政策を言っても取り上げられなくなってくる。JA(農協)は、休耕地を不動産まがいの利潤追求に利用しようとしている。もうかれば何でもやるという資本の論理がまかり通っていて、これでは日本の工業製品輸出優先、農林業は、日の目をみない状況だ、と語ってくれました。

また、幼稚園教諭の方は、8時出勤、16時45分終業となっているが、保護者が7時40分ごろからくるので、20分前出勤、夕方はだいたい18時ごろまでサービス残業が当たり前の実態だと言います。でも他の自治体の人は、あなたのところは、延長保育の代替え先生がいるからいいわよ。だから有給休暇も取れるのよ。私のところはなかなか取れない実態よ、と言われてしまう。今、保育園と幼稚園が合併し子ども園になる過度期で事務の先生がいないので雑多な仕事が多く大変だ。でも労働組合もあり友の会もあるから相談できる。しかし、なかなか議論にはならない、これが実態ですと皆さん、厳しい中、働いていることが分かりました。こうした中、不満を要求に闘い続ける仲間がいることもいます。

 

許せないと闘う仲間づくり

第1に、関東ブロックの寸劇パートナーさんの要求をかかげ闘ったJマート労働組合の闘いでした。非正規の要求を正規労働組合が自分たちの要求として闘う、これがもとめらられていることが分かりました。第2は、闘わない連合労働組合内の下からの嘱託社員の声、組合員の声を取り上げる運動です。これは京成労組の民主主義を守る会『道しるべ』の学習運動から、労組機関紙運動に生かす取り組みに見られました。第3は、香川郵政ユニオンの毎週月曜発刊の『おはよう』ニュースで職場の仲間を勇気づける運動です。第4は、ストライキで要求を闘うN関労の仲間たちの奮闘です。第5は、未組織の組織化を地域ユニオンに結集させ、泣き寝入りさせない努力です。第一学習会を闘いの砦として一人ひとりの要求をみんなの要求として闘い続けることの大切さを教えてくれました。ここへくれば何でも話せる。仲間が親身になって相談にのってくれる。その後の一杯会が楽しみで参加しているという仲間も多く見受けられました。人間は生みですから、1日24時間、365日、怒りは何か。要求にどう高めるのかなんて考えられない。息抜きが必要だ。スポーツ、歌声、ヨガ、水泳、ダンスなど趣味を生かした人間関係づくりが求められているのでないか。そうした中身も第一学習会の外部の五人組運動でも議論したら、仲間づくりに活性化するのではないか、という意見も出されています。

しかし、友の会運動の担い手も年々歳を重ねています。健康第一を年間方針の個人方針ではその具体化をどう進めるかも問われています。「闘い一生、学習一生」の構えは、生命と健康を守るための相互討論が必要です。見てみると身近な仲間や家族に健康破壊が進んでいます。お互いの健康状態をされけだして支え合い、助け合うこれが求められていることも分かりました。そのためにも、科学的健康観を身に着けることが必要です。

古典に学び続けていかねばなりません。そこで次は、テキストの活用状況です。圧倒的に多いのが『月刊まなぶ』で、次に『社会を変える、自分を変える』、『日本はどこへゆくのか』、『成果主義との闘い』と続き、『経済学入門』、『マルクス経済学の方法』、『学習一生、たたかい一生』、『続 学習一生、たたかい一生』、『』15歳からの経済学』、『女性史を拓く』、『機関紙 道しるべ』及び『働く仲間』、『分断社会日本』、『共産党宣言』とありました。テキストの活用は、友の会ごとの条件に応じて多岐にわたり、創意工夫が見てとれました。そうした中で、一番活用されている『月刊まなぶ』編集への要望も増えてきました。

①   字が小さく読めない。②専門用語が多

くわかりづらい。③情勢に応じた特集を続けて欲しい。④原発問題の継続を。⑤ふたつの意見を出してもらい、相互の意見の討論の紹介を。⑥新しいHPづくりなど、これらを生かすことで仲間づくりの武器となる『月刊まなぶ』を読みやすい内容に反映させていくこととします。

 

3000部到達運動の中間総括

次に大きな柱の『月刊まなぶ』拡大運動の中間総括です。これは私の分散会での報告を紹介します。皆さん拡大の意識はあっても実際に有料購読してもらうのは大変なようです。しかし、神奈川のSさんは、目的意識をもってリストアップを行い、働きかけをすれば必ず仲間は応えてくれると明らかにしてくれました。「元全逓の仲間へ働きかけた。昨年の安保法制反対のバックステッカーを付けてグランドゴルフに参加したら、『政治をこの場に持ち込まないでほしい』と非難され腹がたった。そのことを朝日新聞の読者欄に投稿したら載って、またバッシングを受けた。この気持ちをどこへぶつければいいのかと思っていたときに、まなぶ学習会の誘いがあり、参加したら良かった。こういう話し合いの場が欲しかったんだとすぐ読者となり会員にもなってくれた。年金問題で私が老人地獄のレポートを出したら、良かったと好印象を持たれた。現役労働者には、なかなか関われないが社会の不平・不満がいっぱいあるのだから、それを取り上げて学習すればおのずと成果につながると思う」という報告でした。自分で壁をつくらずに組織的にリストアップして働きかけるという教訓です。これを後半にも友の会で生かしていきたいものです。しかし、全体として減部傾向に歯止めはかかっていません。今、一度、皆さんの個人方針の確立、家族ぐるみの取り組みの強化で拡大運動に弾みつけていただきたいと思います。それには、さきほど申し上げた外部の五人組運動からまなぶ学習会への組織化が求められています。

 

総学習運動から一歩実践に踏み込む

 大きなみっつめは、記念出版やHBを活用した総学習運動の強化で、実践に一歩踏み込む課題です。分散会では、兵庫県協のTさんの闘いが評価されていました。「人に歴史あり」と川崎重工で会社を相手取り、11年間賃金差別の裁判闘争をたたかった生き方です。会社の施策にいっさい協力しない姿勢、節を曲げず、正義を貫き、人として生きてきた歴史。この闘いに示されるように、まず一人からの闘いから始まるということです。Tさんは、県協連の総学習運動の提起する前から、自らの歴史を作ってきました。それは「闘い一生、学習一生」を貫く学習運動がなければ続きません。三池の「やがてくる日に」に示された実践です。三池友の会のOさんも、自分はここにいるのも「英雄なき113日のたたかい」を闘い、313日の三池・安保闘争を闘えたのも、大衆学習運動と家族ぐるみがあったからだと語ってきれました。この生き方は、香川の国労高松友の会のKさんの労大首切り撤回闘争を闘えた背景を自分の歴史を追って報告してくれました。私もその一員でした。聞いていて涙が出てきました。このような闘いを支えているのが、新たに始まった創意工夫の古典学習会です。香川の「増田農園古典学習会」、徳島の「津田塾」、「まなべヤ」、「たたかう女子会」、今年新たに発足した埼玉浦和地区「哲学研究会」などが続いています。学習し実践に生かす、実践を総括し新たな学習へ取り組みという理論実践の結合が大衆学習運動を通して導かれるということです。以上の大きなみっつの取り組みを改めて確認できると思います。こうして、総括できるには、階級的労働運動の再生は足場で闘い、学習を組織することです。そして、労働者階級の圧倒的高揚を創り出し、安倍反動政権に鉄槌を下さねばなりません。

 

機関紙運動、文化運動の強化、

6ブロック統一へ

しかし、成果はこれだけではありません。友の会運動を支えるのは、運動を機関紙によって会員のみならず、読者、家族へ返す往復運動です。京成駅葛飾友の会の機関紙『働く仲間』は、毎月私のところへ届けてくれます。会員、読者、家族の動静をよくとらえ家族ぐるみの運動に役だっています。この友の会ニュースも全国から寄せられ会場に掲示されていますが、まだまだ少数です。この機関紙運動の強化が課題です。

次は、文化運動の成果です。昨日の文化発表はなかなか見応え、聞き応えがある中身でした。合唱団の前泊からの練習、ブロック内での事前練習の成果が見事に表現されていました。さすがです。私も牛坂さんの指揮につられて歌っていました。名タクトの誕生です。そしてアコ―ターのお二人の息のあった演奏にもしびれました。来年が楽しみの文化発表でした。ありがとうございました。

最後は、3ブロックとの統一をめざした6ブロック交流の再現です。全会員の力で押し上げていきましょう。来年は関東ブロック・水上温泉ホテル聚楽での交流集会です。また新たな陣営を加えて交流を迎えましょう。以上をもって全体集約とします。

 

 

2017/06/16

第22回全国交流集会の基調(改定)

(印刷用PDF版はこちらから)

22回全国交流集会の基調(改定)    

県協連事務局長 高原 敏朗

はじめに

全国から結集された仲間の皆さん、全国交流集会も回を重ね今年で22回目を迎えます。この交流集会の受け入れを万全な体制で迎えてくれた東京の現地実行委員会の皆さんには心から感謝を申し上げます。さて、本日、19県協から、212名(5月8日現在)の参加を頂きました。

今日、明日と短い二日間の日程ですが、よろしくお願いします。それでは、以下、交流の基調を提案します。

 

ロシア革命(1917年)

100周年の節目に

 今年は、いまから100年前の1917年に後進資本主義国ロシアで、レーニンが率いるボリシェビキ(ロシア社会民主労働党多数派)が、ブルジョア政権を倒し、労働者と農民の同盟によるソビエト権力による政治革命を達成した年にあたります。

その後、第2次世界大戦後、東欧革命、中国革命、キューバ革命により、世界は資本主義から社会主義、つまり、労働者が社会の主人公という社会が現実のものとなり、日本でも1960年の三池・安保闘争、1970年代前半の国民春闘の高揚の中、労働者階級は「社会主義は間近だ」と思わせる時代もありました。

しかし、そう簡単には歴史は推移しませんでした。1979年イギリス・サッチャー、1980年アメリカ・レーガン、1981年日本・中曽根のいわゆる新自由主義政権の誕生で、闘う労働組合は叩き潰され、階級闘争が衰退する中、1989年社会主義圏ではベルリン崩壊から東欧、1991年ソ連崩壊という惨状を味わうこととなります。唯物史観の定式からすれば、労働者階級の革命的団結によって資本主義は倒され、社会主義は必ずやってくる。それをロシア革命が立証したのでした。しかし歴史の歯車は逆回転し、社会主義への道は困難を極めてきたのです。日本も中曽根の国労つぶし、総評、社会党の解体、連合成立=労資協調路線へと進み、現在、大富裕層と貧困層の2極化現象を生み出しています。現代帝国主義が、1973年の為替変動相場制へ移行し新自由主義の局面に移行して以降、恐慌を予防する手段を失い、2008年のリーマンショックと言われた恐慌発生から現在まで不況状態は一向に好転せず、資本主義は存亡の危機にあります。こうした中で、既成政党を攻撃し支持を広げてきたポピュリズム(大衆迎合主義)が世界を被い、アメリカ・トランプ大統領の誕生、EUのフランスを始めとした各国では極右政党が躍進し、イスラム排外主義、移民排斥運動が席巻しています。しかし、5月7日、フランス大統領決戦投票では極右「国民戦線」ルペン候補が敗北し、その流れに歯止めをかけた観があります。今、自国ファースト主義が主流の中、この「勝利」がEUの寛容で人に優しい政治、貧困と格差をなくす社会の標榜を取り戻すことにつながるかは疑問です。なぜならば若者の失業率が依然として回復しておらず経済のグローバルの大波に本当に立ち向かえるとは思えないからです。もはや資本主義内の改良では救えない事態になっているのです。なぜ、こうなってしまったのか。私たち以外に解き明かせるものはいません。ロシア革命100周年を節目に、その原因を科学的社会主義の思想と理論から導き出し、今後の運動へ反映していなけばなりません。

 

アベノミクスの破綻

ところで日本の情勢はどうでしょうか。安倍首相は、アベノミクス=異次元の金融緩和で、日本経済を好循環に導き出すと公言しました。しかし結果は、大企業(資本金10億円以上)の内部留保は、過去最高の366兆円(16年財務省統計)にも上りましたが、国民一人当たりのGDPは過去最低の世界20位にまで下がり、労働者の実質賃金は毎年右肩下がりとなり過去26年間で最低の指数となっています。野村総研の2015年統計では、2011年から一億円以上の資産を有する世帯数は、40万世帯(50,2%)増え、2%の大富裕層が全資産の20%を有し、それに比して年収200万円以下の労働者は1131万人にも上り、貧富の差は一向に縮まらず、大学卒であっても残業の連続で心身を病み、重くのしかかる奨学金ローン返済が出来ず、過労死、過労自殺、自己破産するという事態が増えているのです。

結局、アベノミクスは、大企業最優先→賃下げ・社会保障の削減→家計の冷え込み→消費低迷→日本経済落ち込みという図式となって、経済の悪循環をもたらしただけなのです。アベノミクスは、大企業が富み潤えば、貧者にも滴り落ちるというトリクルダウンの効果を狙いましたが、実際は、大企業には法人税減税で増収、増益で大株主の配当を増やし、中間層、労働者からは、労働強化で搾取を増し、はたまた公的年金の投資で5兆円も損失をだし、大衆課税消費税5%→8%で収奪を強めて、貧困層を苦しめると言う逆トリクルダウンの現象をつくりだしてきたのです。

アベノミクスとは、とどのつまり内外の多国籍企業、大企業の規制無き自由な経済活動の保障とその権益を守ることであり労働者階級には、何の利益ももたらさないことが一層あきらかになったのです。

 

過労死するまで働けという

「働き方改革」の欺瞞

 昨年の安倍政権は、「一億総活躍社会の実現」と称し、「待機児童ゼロ、介護離職者ゼロ」を確約しました。しかし一向に改善されてきていません。少子高齢化社会に対応する制度設計が今なお明らかでないからです。そうした中、今年は目先を変えて、「働き方改革の実現」を目指すと称して、長時間労働の規制や同一労働同一賃金の検討を指示し、官邸主導によって、それを実現するかのような淡い期待を抱かせました。17春闘に対しては「働き方改革実現会議」の席上で、榊原経団連会長に「今年も賃上げを」と要請しました。早々に「官製」ではなく、「官邸春闘」の様相となったのですが、どう推移してきたのかです。

今通常国会開催中、長時間労働の末に自殺した電通の新入社員高橋まつりさんの母と面会し、実効性のある長時間労働の抑制を求めたのに対し「何としてでもやりたい」を述べました。しかし、「働き方改革実現会議」は、繁忙期1カ月当たりの上限は過労死ラインの100時間未満で経団連と連合が合意し、野党が示す過労死上限80時間には耳を貸そうとせず、何の反省も見られないことが分かりました。

安倍のいう働き方改革の正体とは「定額働かせ放題、過労死促進」法案であり、労基法を遵守しない悪徳企業を野放して奴隷的な労働をさらに促進することが狙いであり、「解雇自由の金銭解決法」の成立にあることが分かりました。

私たちは全労協の「8時間の労働で暮らせる賃金を」要求し、「貧困と格差と差別と闘う総がかり行動で、安倍政権と対抗し、安倍自公政権の打倒によって平和で人間らしい生活を取り戻さなくてはならない」と声を上げ続けていかねばなりません。

一方、司法もこの官邸主導に倣い、いま闘っている労働組合の存在を否定する判決を誘導しており由々しき状況にあります。皆さんもご存じのとおり、昨年勝訴した長澤運輸の退職再雇用の画期的判決(同じ仕事で再雇用した場合に賃金削減は不当)の控訴審は、「社会通念上、60歳退職・再雇用賃金の減額は不当とはいえない」と逆転敗訴となり、その影響は「労働契約法20条裁判」を闘う東京東部労組メトロコマース、郵政ユニオン、全労協全国一般東京労組のフジビ「スラップ訴訟」、全国で闘うユニオン労働者の闘いなどにも及んできています。

 

健康と生活の質を問い直し

働き方を自ら変える

その司法の反動に抗するには、私たち自らの働き方を変えてゆかねばなりません。ドイツの労働者の例をあげましょう。「時短先進国のドイツでは、年平均労働時間が1370時間(2014年)なのに対し、日本は1730時間。一日8時間労働とすると、日本人はドイツ人よりも45日分多く働いている計算だ。日本の年間約200時間のサービス残業が加わると、格差はさらに広がる。なぜ、これほどまでに違うのか。それは、粘り強い労働組合の闘いの成果といえる。労働時間を規制しているのは法律と労働協約の二つ。法律は週48時間、残業一日2時間と定めており、同時に産業別労使間で労働協約が締結され、企業を超えて適用させる。産業全体では平均37時間。30日の有給休暇も消化率9割以上だ。日本とは労働組合と監督機能が全く違うのだ。私たちも健康と生活の質を問い直す時期だ。」(東京新聞“真の豊かさとは何か”)

過労死が国際用語となって、「なぜ、日本の労働者は死ぬまでが働くのか」と問われて久しい。それでも過労死は絶えない。働き方と生活の向上を目指すには、自らの主体性で変えていくほかないのです。それにはどうしたら良いのでしょうか。

 

JAL不当解雇撤回闘争に連帯する

それにはまず、不屈に闘う労働組合に学び怒りを共有することです。昨年の最大の闘いであったJAL争議団の闘いに全国から支援・共闘が求められてきました。

JAL不当解雇国民共闘会議は、最高裁で管財人の不当労働行為が断罪され責任逃れを許さないために「早期の解決に向けた交渉開始」を求め、政府への政治的解決に向けた闘いを強化しており、私たちはこれと連帯し、勝利へと導かねばならない状況にあるのです。

 

憲法施行70周年を迎え

安倍政治の暴走を許さない

全国的な反対運動のうねりを

次には、なりふり構わず、次ぎ次ぎと反動法制を強行可決し、日本国憲法を踏みにじる暴挙を許さない意志をはっきり私たちは示すことです。今国会で何が何でも通そうとしている「共謀罪法案」は、民主主義の根幹である基本的人権を踏みにじる悪法であり廃案に葬りされねばなりません。これがとおれば、警察権力の恣意的な判断で逮捕勾留が可能となり、一番狙われるのが労働組合運動家、民主主義を守る市民運動家、文化人ですがいわゆる私たち「一般人」の内心の自由も奪われることになるのです。さながら戦前の治安維持法の現代版です。そして安倍の次ぎに狙うのが「改憲の期は熟した」と言い、昨年、安保関連法案を強行採決したことに味をしめ日本国憲法の根幹を骨抜きにしようと躍起になっています。これは政府支配者階級の驕りではありますが、焦りともとれるのです。国会議席多数のうちにやってしまへというのです。それは、必ずや、安倍政権打倒の反転攻勢の力が日本の労働者階級をして再生してくることを知っているからです。その象徴が沖縄県民の闘いです。

沖縄県民の辺野古新基地埋立反対闘争は、全国の連帯する労働者・市民へと着実に広がっています。翁長知事の絶対基地は作らせないという不退転の強い意志が全国の支持と共闘を呼んでいるのです。

まさに長期抵抗路線に導かれ、沖縄県民をなめるなと断言し、憲法に保障された地方自治権を行使していこうと声を上げています。私たちは、これに学び安倍の改憲策動を粉砕していかねばなりません。

 

大衆学習運動の使命

それには、長期抵抗路線が後退した歴史からまなばねばなりません。先に述べた総評解体・連合成立、それと相まって社会主義ソ連圏の崩壊によって労働者階級の階級闘争は衰退の一途をたどってきました。それは、日本の労働者階級の意識構造にも起因しています。大手民間の労働組合は能力主義賃金を容認し、それは官公労の労働組合にも波及し、現在の成果主義賃金査定、評価制度の導入につながり、仲間の働き方に目が行き、敵資本への怒りが削がれてしまったからにほかなりません。つまり敵の攻撃が強まったから闘えなくなったのか。決してそれだけではないのです。私たちが一人でもたたかい、たたかって団結を強化するという大衆闘争路線を確立することが出来なかったことが原因なのです。従ってこの間、私たちは、労働者思想の主体性を回復し、日本の階級闘争を再構築する課題を背負ってきました。それは四つの課題を三つにまなぶ大衆学習運動の強化・拡大です。1)労働者が職場、社会の主人公である。2)貧乏の原因は、自分の努力不足ではない。資本主義のしくみに原因がある。3)従って、団結して闘う以外にない。4)その闘いは、科学的社会主義の法則により必ず最後には勝利する、という四つの課題を、古典、資本、仲間の3つにまなぶというものです。この大衆学習運動の強化で、階級的労働運動、社会主義運動に寄与しようと追求してきたのです。

 

この一年間の努力とは何か

 全国の友の会の組織は、現在、000友の会で、この全国交流集会に結集する友の会ではほとんど第一学習会が保障され、『月刊まなぶ』読者により構成されています。この一年間にどういう努力がなされてきたのでしょうか。昨年の徳島での開催では、「若者が引っ張られる存在から、引っ張る存在へ変わろう」と位置付けられ、四国ブロックの若者が奮起し全国交流集会の成功を導きました。とりわけ「たたかう女子会」に集う女性のその後の学習意欲には驚かされるばかりです。また四国ブロックは、まなぶ講演会の独創的とりくみ、歌声を入れて参加者全員が盛り上がったという香川県協、元労基署長の体験談で好評を得て今年は高知労大3回講座へと発展させ、総意工夫が諸活動にも展開されるようになったと報告されています。

 

年間方針を確立し

『月刊まなぶ』3000部到達へ一歩前進

今年は、東京ブロックの開催です。現地実行委員会の『お江戸』ニュースには、総力をあげて100名以上の結集を果たそうと訴えていました。その気構えが、各県協のニュースに現れています。東京東部協ニュース新年号には、12月総会で、「この一年で友の会の年間方針の実践で、会員5名、読者14名の拡大を果たすことができた。しかし、ほぼ同数の会員の脱退や減部もあり、会員、読者の高齢化は避けられない実態がある。健康問題も然り。従って会員が組織的学習で思想的にも成長し、個人の努力では限界があることを認識し、仲間と共に歩む力をつけ、階級的労働運動の再生を果たしていこう」と集約されています。また、2月号では、2017年春闘に向け韓国民主労総のゼネストを紹介し、「職場からの仲間との共通認識づくりがまず第一歩だ」と勇気づけ、「春闘を精いっぱい闘うことが全国交流集会への、仲間を誘う力をつくりだすことができる」と明らかにしてくれています。また文化交流会の成功に向けて、発表課題曲を演奏するアコ―ターのYさんのこの間の生き様を紹介しています。

また西部協のTさんは、仲間・家族に寄り添う友の会運動が求められていると自分の娘さんのことが語られていました。労働強化から心身が弱り退職に追い込まれ、

寄り添い「命を救うことができた」と友の会の存在意義を語ってくれました。家族ぐるみの運動は、南部協ニュース、北部協ニュースにも今年に懸ける意気込みが語られています。今年の新年号にも紹介されています。家族ぐるみの運動がスローガン倒れではなく、県協指導部のこれからの生き方をめぐり相互討論、相互批判が積みあがってきていることです。一昨年の三多摩県協のWさんの家族ぐるみの運動を支えた東京ブロックの団結が、三多摩だけでなく東京ブロック全体に波及している成果が県協ニュースに語られています。

 

第一学習会を砦に仲間の怒りを

共有し読者、会員拡大に

次に関東ブロックはどうでしょうか。

昨年、二つの友の会を結成して関東ブロックに新たな息吹きを吹き込んでくれた神奈川県協の仲間たち。更には山梨県協のパートナーさんの要求を組合の要求として闘いを挑んだゼンセン同盟Jマート労組の仲間の奮闘が、今回の関東ブロックの文化発表で明らかにしてくれます。また埼玉県協では、ユニオン運動から怒りを共有し、読者、会員へと成長を導き、埼北と久喜市職友の会の合同第一学習会から相互の友の会の発展につながったことを明らかにしてくれました。学習塾で働いていたSさんは、パワハラ、残業代未払いは許さないと闘いを進めていますが、友の会の仲間がいるから頑張れると裁判闘争を闘い支援共闘会議の結成を勝ち取りました。

また元職場に労働組合を作りたいというFさんも会員となり頑張っています。

さらに浦和地区友の会では、外部の五人組運動を展開し、原発問題を考える埼玉の会、歌う仲間きずなの広がりから読者、会員拡大に導いてくれました。読者が新たな読者を誘って学習会が楽しくなってきたと報告されています。また茨城の派遣切りにあったNさんは「この全国交流集会で元気をもらった。不安があっても声をあげない労働者が多い中で、労働組合こそが生活における最大のセーフティネットだ」と先輩から学んだと、語ってくれました。

 

継続は力なり 展望は取り組み次第

次は近畿、九州の仲間の努力です。

昨年の全国総会で兵庫の仲間の「継続は力なり」と具体的な読者会の発展が報告されました。『週刊新社会』の読者から「どこかに学習会はないか」と言われ、まなぶ学習会に呼ぶと、その仲間の発言に圧倒された。でも良く学習していて、その人の発言を聞きたいと学習会参加者が10人にも増えて、事務所の部屋が狭くて大変だとなってきました。長年やっていると増えてくる。継続は力なりと報告してくれました。

更には、九州でも三池友の会のOB・OGの仲間の三池友の会にまなぶ全国交流会では「もう今回で終わりにしよう」と思ったが、展望は取り組み次第、交流は幾万枚のビラより優ると、「まだまだ交流に出かけ全国の仲間に三池闘争の闘いの歴史を語り継ぎたい」という報告がありました。

明日の各ブロックの代表報告、文化交流会の発表からも学ぶことができます。

 

5期労働大学中央講座で

『共産党宣言』の総学習運動を

さて、以上のような一年間の努力がありましたが、問題は足元の労働運動の階級的再生です。それには、階級闘争の衰退の原因の究明です。そのために、今年の1月から『月刊まなぶ』のみんなの学習講座で関東ブロックでは、『共産党宣言』の組織的学習に取り組んできました。マルクスの著書の中でもその金字塔の輝きを放っている『共産党宣言』の古典学習です。

このテキストから何を学ぶのか、『月刊まなぶ』でも明らかにしていますが、問題は、この思想と理論の源泉は何か。唯物史観と剰余価値説、階級闘争論から来ています。この三つの源泉は、資本主義から社会主義への歴史的発展を明らかにしていますが、この革命論から1871年「パリ・コンミューン」、1917年のロシア革命へと導くことになったのです。しかし、社会主義ソ連圏の崩壊によって、マルクスの原理論は誤りだったと資本主義陣営からの総批判にさらされます。

私たちは、これに応えねばなりません。

「社会主義とは何をめざしてきたのか」、友の会が言う「労働者が社会の主人公」の社会をめざしてきたのです。それが、なぜ崩壊したのか。この組織的学習で、ソビエト崩壊の原因はどこにあったのか。しかし、共産党指導のもと社会主義市場経済を導入し存続を図る中国、ベトナム、そして社会主義国として勝利宣言を行い、アメリカとの国交を回復したキューバ。これらの国家の今後の発展の課題にも目を注がなくてはなりません。労働大学は『共産党宣言』を学ぶ第5期労働大学中央講座を3年にわたって9回取り組むこととなりました。この総学習運動に意見をお寄せ下さい。

 

6ブロックの統一へ

最後は、6ブロックの統一です。窓口を三宅副会長として声をかけ、久しぶりに3ブロックの保田泉さんと話し合いがもたれ、次回7月に積み上げが確認されました。これに期待していきたいと思います。

 

分散会の持ち方

次の2点を重点に交流してください。

1)      働き方、生活の見直しで、自分の要求があきらかになったのか。

2)      それを第一学習会でどう議論してきたのか。以上、基調提案とします。

2017/05/12

第22回全国交流集会の基調(第1次案)

第22回全国交流集会の基調(第1次案)

県協連事務局長 高原 敏朗

はじめに

全国から結集された仲間の皆さん、全国交流集会も回を重ね今年で第22回を迎えます。この交流集会の受け入れを万全な体制で迎えいれてくれた東京の現地実行委員会の皆さんには心から感謝を申し上げます。さて、本日、00県協から、000名の参加を頂きました。

今日、明日と短い二日間の日程ですが、よろしくお願いします。それでは、以下、交流の基調を提案します。

ロシア革命(1917年)100周年の節目に

今年は、1917年に後進資本主義国ロシアでレーニンが率いるボリュシェビキ(ロシア社会民主労働党多数派)が、ブルジョア政権を倒し、労働者と農民の同盟によるソビエト権力による革命を達成してから100周年となります。その後、第2次世界大戦後、東欧革命、中国革命、キューバ革命により、世界は資本主義から社会主義、つまり、労働者が社会の主人公という社会が現実のものとなり、日本でも1960年の三池・安保闘争、1970年代前半の国民春闘の高揚の中、労働者階級は「社会主義は間近だ」と思わせる時代もありました。しかし、そう簡単には歴史は推移しませんでした。1979年、イギリス=サッチャー、アメリカ=レーガン、1981年、日本=中曽根の新自由主義政権の誕生で、闘う労働組合は叩き潰され、階級闘争が衰退する中、社会主義圏の1989年ベルリン崩壊から東欧、1991年ソ連崩壊という惨状を味わうこととなります。唯物史観の定式からすれば、労働者階級の革命的団結によって資本主義は倒され、社会主義は必ずやってくる。そしてロシア革命で立証したのでした。しかし歴史の歯車は逆回転し、社会主義への道は困難を極めてきたのです。日本も中曽根の国労つぶし、総評、社会党の解体、連合成立=労資協調路線と進み、現在、大富裕層と貧困層の2極化現象を生み出しています。現代帝国主義が、1973年の為替変動相場制へ移行し新自由主義の局面に移行して以降、恐慌を予防する手段を失ってから、2008年のリーマンショックと言われた恐慌から現在まで不況状態は一向に好転せず、資本主義は存亡の危機にあります。こうした中で、ナショナリズム(民族主義)、ポピュリズム(大衆迎合主義)が世界を被い、アメリカトランプ大統領の誕生、オーストリア、フランス、オランダなどでは極右政党が躍進し、イスラム教排外主義、移民排斥運動が席巻しています。

そして自国ファースト主義が主流となり、寛容で人に優しい政治、貧困と格差をなくす社会の標榜が見失われているのです。なぜ、こうなってしまったのか。私たちは、ロシア革命100周年を節目に、その原因を科学的社会主義の思想と理論から導き出し、今後の運動へ反映していなけばなりません。

アベノミクスの破綻

安倍首相は、アベノミクス=異次元の金融緩和で、日本経済を好循環に導き出すと公言しました。結果はどうでしょうか。大企業(資本金10億円以上)の内部留保は、過去最高の313兆円にも上りましたが、国民一人当たりのGDPは過去最低の世界20位にまで下がり、労働者の実質賃金は毎年右肩下がりとなり過去26年間で最低の94,8(2012年を100とした場合の指数)と下がる一方です。野村総研の2015年統計では、2011年から一億円以上の資産を有する世帯数は、40万世帯(50,2%)増え、2%の大富裕層が全資産の20%を有し、それに比して年収200万円以下の労働者は1131万人にも上り、貧富の差は一向に縮まらず、大学卒であっても残業の連続で心身を病み、重くのしかかる奨学金ローン返済が出来ず、過労死、過労自殺が一向に減りません。自己破産するという事態が増えているのです。

結局、アベノミクスは、大企業再優先→賃下げ・社会保障の削減→家計の冷え込み→消費低迷→日本経済落ち込みという図式となって、経済の悪循環をもたらしただけなのです。アベノミクスは、大企業が富み潤えば、貧者にも滴り落ちるというトリクルダウンの効果を狙いましたが、実際は、大企業には法人税減税で増収、増益で大株主の配当を増やし、中間層、労働者からは、労働強化で搾取を増し、はたまた公的年金の投資で5兆円も損失をだし、大衆課税消費税5%→8%で収奪を強めて、貧困層を苦しめると言う逆トリクルダウンの現象をつくりだしてきたのです。

それを誘因させているのが内外の多国籍企業、大企業の規制無き自由な経済活動の保障であり、その権益を守ることのみアベノミクスは終始してきたということが改めてあきらかになったことです。

安倍政権の「働き方改革」は何を目論んでいるのか?

闘う労働組合が結集する全労協17春闘方針が明らかにしているように、安倍首相は、「働き方改革」と称して、長時間労働の規制や同一労働同一賃金の検討を指示し、あるいは官邸主導によって、貧困と格差によって疲弊する労働者の淡い期待に寄り添うかのような言辞を弄して50%以上の高い支持率を保持している。17春闘に対しても、政労使合意ではなく、「働き方改革実現会議」の席上で、榊原経団連会長に「今年も賃上げを」と要請した。早々に「官製」ではなく、「官邸春闘」の様相となったが、どう推移してきたのだろうか。今、通常国会開催中、長時間労働の末に自殺した電通の新入社員高橋まつりさんの母と面会し、実効性のある長時間労働の抑制を求めたのに対し「何としてでもやりたい」を述べた。これを受けて「働き方改革実現会議」は残業上限720時間(月平均60時間)、繁忙期1カ月当たりの上限は100時間の案を提示したが、この100時間とは過労死ラインであり、野党が示す上限80時間には耳を貸そうとしない。何の反省も見られないことが分かった。

安倍のいう働き方改革の正体は「定額働かせ放題、過労死促進」法案であり、ブラック企業を野放して奴隷的な労働をさらに促進することが狙いなのである。「解雇自由の金銭解決法」の成立、「労働政策審議会の見直し」と称して「政労使三者構成の審議方式」の破壊も企んでいる。私たちは「8時間の労働で暮らせる賃金を」要求し、「貧困と格差と差別と闘う総がかり行動」で、安倍政権と対抗し、安倍自公政権の打倒によって平和で人間らしい生活を取り戻さなくてはならない」、と締めくくっています。一方、司法もこの官邸主導に倣い、いま闘っている労働組合の存在を否定する判決を誘導する危険性が高まっています。

昨年勝訴した長澤運輸の退職再雇用の画期的判決(同じ仕事で再雇用した場合に賃金削減は不当)の控訴審は、「社会通念上、60歳退職・再雇用は賃金の減額は不当とはいえない」と逆転敗訴となり、その影響は「労働契約法20条裁判」のメトロコマース、郵産政ユニオン、東京労組のフジビ「スラップ訴訟」、全国でブラック企業で闘うユニオン労働者の闘いなどにも及ぶと判断できます。

そのためにも、昨年の最大の闘いであったJAL争議団の闘いに全国から支援・共闘が求められています。JAL不当解雇国民共闘会議は、最高裁で管財人の不当労働行為が断罪され責任逃れを許さないために「早期の解決に向けた交渉開始」を求め、政府への政治的解決に向けた闘いを強化しており、私たちはこれと連帯し、勝利へと導かねばならない状況にあるのです。

沖縄と福島の民意を聞け、自衛隊員を海外派兵で殺すな、共謀罪法案を廃案へ、

一方、政治の反動化が加速化しています。昨年、国民の50%以上の反対を押しのけて、「戦争ができる国づくり」に進む安保関連法を強硬採決した安倍自公政権は、その後も、国会議員の数にものを言わせ、なりふり構わず、やりたい放題の政治手腕に出ています。その強硬姿勢に、国会内外に抗議の声が響き渡ってきています。

その第一が、沖縄県民の反対運動を封じ込め、辺野古基地建設を再開したことです。この基地反対運動のリーダー的存在の山城博治さんは、昨年の10月17日に刑事拘束され130日(2月23日現在)という長期の勾留は、国内外から、その不当性を糾弾され、抗議行動が展開されていますが、最高裁は釈放を認めない判断を下しました。司法は官邸と政府の言いなりとなって、3権分立の立憲主義憲法の破壊行動の先兵となっているありさまです。一刻も早く釈放を勝ち取れねばなりません。それには基地はいらないとする沖縄県民の民意を反映できる地方自治の自己決定権の保障の回復です。もうひとつ忘れたならない東日本大震災による福島原発事故です。戦後最悪の公害である原発事故は、住民不在の復興だけが叫ばれ、他県へ避難してきた被災者とその家族にいじめやパワハラが横行していた事実が明らかになってきました。政府はまもなく除染が進んだからと、非難指示地域を解除しようとしていますが、地域住民が参画した除染、町おこし再建計画を果たさなくてはならないはずです。これも民意の反映ができない地方自治の決定権が保障されていないがゆえの実態と言えるのです。中央政治がすべてに渡り、指揮、誘導する誤りを正さねばなりません。

第2は、南スーダンへの自衛隊の派遣です。PKO派遣5原則が危ういという政治情勢にあるというのが国際的見解であるにも関わらず、「現地の日報は破棄してない」から一転、日報は存在し「戦闘」状態にあったことを「憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではないから『武力衝突』という言葉を使っている」と、自衛隊の派遣が憲法上、違憲であることを認める稲田防衛相。これはもはや文民統制ではなく、日米軍事同盟の実力部隊参謀が命じれば、どこへでも米軍同様に自衛隊という軍隊を派遣するという憲法違反であるを自ら認めたに等しい発言でありました。

第3は、「共謀罪」の新設を狙う金田法相のでたらめな法案の提示である。この法案が可決されれば、警察権力の恣意的な調査、捜査がいくらでも可能となり、個人の私生活も監視され、いつテロリストにされてもおかしくない状況となると弁護士、法律家、ペンクラブなどの文化人から、絶対にこの法案を可決させてはならないと大きく声が上がっています。そのほか上げれば枚挙にいとまがありません。安倍新自由主義政権に未来はないのです。絶対多数のうちに改憲に手をつけるその準備を着々と狙う安倍政権にとどめをささねばなりません。どうすればそれは実現できるのでしょうか。まず、足元から抵抗権を確立せねばなりません。

大衆学習運動の使命

先に述べた総評解体・連合成立、それと相まって社会主義ソ連圏の崩壊によって労働者階級の階級闘争は衰退の一途をたどってきました。それは、日本の労働者階級の意識構造にも起因しています。大手民間の労働組合は能力主義賃金を容認し、それは官公労の労働組合にも波及し、現在の成果主義賃金査定、評価制度の導入につながり、仲間の働き方に目が行き、敵資本への怒りが削がれてしまったからにほかなりません。つまり敵の攻撃が強まったから闘えなくなったのか。決してそれだけではないのです。私たちが一人でもたたかい、たたかって団結を強化するという大衆闘争路線を確立することが出来なかったことが原因なのです。従ってこの間、私たちは、労働者思想の主体性を回復し、日本の階級闘争を再構築する課題を背負ってきました。それは四つの課題を三つにまなぶ大衆学習運動の強化・拡大です。1)労働者が職場、社会の主人公である。2)貧乏の原因は、自分の努力不足ではない。資本主義のしくみに原因がある。3)従って、団結して闘う以外にない。4)その闘いは、科学的社会主義の法則により必ず最後には勝利する、という四つの課題を、古典、資本、仲間の3にまなぶというものです。この大衆学習運動の強化で、階級的労働運動、社会主義運動に寄与しようと追求してきたのです。

この一年間の努力とは何か

全国の友の会の組織は、現在、000友の会で、この全国交流集会に結集する友の会ではほとんど第一学習会が保障され、『月刊まなぶ』読者により構成されています。この一年間にどういう努力がなされてきたのでしょうか。昨年の徳島での開催では、「若者が引っ張られる存在から、引っ張る存在へ変わろう」と位置付けられ、四国ブロックの若者が奮起し全国交流集会の成功を導きました。とりわけ「たたかう女子会」に集う女性のその後の活躍、学習意欲があり、どこへでも参加する主体性が出てきたといいます。また四国ブロックは、まなぶ講演会の独創的とりくみ、歌声を入れて参加者全員が盛り上がったという香川県協、元労基署官の体験談で好評を得たという高知県協の取り組みなど、現地にあった総意工夫が諸活動にも展開されるようになったと報告されています。

 

年間方針を確立し『月刊まなぶ』3000部到達へ一歩前進

今年は、東京ブロックの開催です。現地実行委員会の『お江戸』ニュースには、総力をあげて100名以上の結集を果たそうと訴えていました。

その気構えが、各県協のニュースに現れています。東京東部協ニュース新年号には、12月総会で、「この一年で友の会の年間方針の実践で、会員5名、読者14名の拡大を果たすことができた。しかし、ほぼ同数の会員の脱退や減部もあり、会員、読者の高齢化は避けられない実態がある。健康問題も然り。従って会員が組織的学習で思想的にも成長し、個人の努力では限界があることを認識し、仲間と共に歩む力をつけ、階級的労働運動の再生を果たしていこう」と集約されています。また、2月号では、2017年春闘に向け韓国民主労総のゼネストを紹介し、「職場からの仲間との共通認識づくりがまず第一歩だ」と勇気づけ、「春闘を精いっぱい闘うことが全国交流集会への、仲間を誘う力をつくりだすことができる」と明らかにしてくれています。また文化交流会の成功に向けて、発表課題曲を演奏するアコ―ターのYさんのこの間の生き様を紹介しています。

また西部協のTさんは、仲間・家族に寄り添う友の会運動が求められていると自分の娘さんのことが語られていました。労働強化から心身が弱り退職に追い込まれ、

寄り添い「命を救うことができた」と友の会の存在意義を語ってくれました。家族ぐるみの運動は、南部協ニュース、北部協ニュースにも今年に懸ける意気込みが語られています。今年の新年号にも紹介されています。家族ぐるみの運動がスローガン倒れではなく、県協指導部のこれからの生き方をめぐり相互討論、相互批判が積みあがってきていることです。一昨年の三多摩県協のWさんの家族ぐるみの運動を支えた東京ブロックの団結が、三多摩だけでなく東京ブロック全体に波及している成果が県協ニュースに語られています。

第一学習会を砦に仲間の怒りを共有し読者、会員拡大に

次に関東ブロックはどうでしょうか。

昨年、ふたつの友の会を結成して関東ブロックに新たな息吹きを吹き込んでくれた神奈川県協の仲間たち。更には山梨県協のパートさんの要求を組合の要求として闘いを挑んだゼンセン同盟Jマート労組の仲間の奮闘が、今回の関東ブロックの文化発表で明らかにしてくれます。また埼玉県協では、ユニオン運動から怒りを共有し、読者、会員へと成長を導き、埼北と久喜市職友の会の合同第一学習会から相互の友の会の発展につながったことを明らかにしてくれました。ブラック企業で働いていたSさんは、パワハラ、残業代未払いは許さないと闘いを進めていますが、友の会の仲間がいるから頑張れると裁判闘争を闘い支援共闘会議の結成を目指しています。

また元職場に労働組合を作りたいと仲間づくりを進めている新たな会員となったFさんも頑張っています。

さらに浦和地区友の会では、外部の五人組運動を展開し、原発を考える会、歌うきずなの広がりから読者、会員拡大に導いてくれました。読者が新たな読者を誘って学習会が楽しくなってきたと報告されています。また茨城ではNTT派遣会社に再雇用となったNさんは、この全国交流集会で元気をもらった。不安があっても声をあげない労働者が多い中で、「労働組合こそが生活におけるセーフティネットだ」と先輩から学び、再び派遣労働者で働くこととなり、ものすごく不安ですがこの点を生かしていきますと、語ってくれました。

継続は力なり 展望は取り組み次第

次は近畿、九州の仲間の努力です。

昨年の全国総会で兵庫の仲間の「継続は力なり」と具体的な読者会の発展が報告されました。『週刊新社会』の読者から「どこかに学習会はないか」と言われ、まなぶ学習会に呼ぶと、その仲間の発言に圧倒された。でも良く学習していて、その人の発言を聞きたいと学習会参加者が10人にも増えて、事務所の部屋が狭くて大変だとなってきました。長年やっていると増えてくる。継続は力なりと報告してくれました。

更には、九州でも三池友の会のOB・OGの仲間の三池友の会にまなぶ全国交流会では「もう今回で終わりにしよう」と思ったが、展望は取り組み次第、交流は幾万枚のビラより優ると、「まだまだ交流に出かけ全国の仲間に三池闘争の闘いの歴史を語り継ぎたい」という報告がありました。

明日の各ブロックの代表報告、文化交流会の発表からも学ぶことができます。

第5期労働大学中央講座で『共産党宣言』の総学習運動を

さて、以上のような一年間の努力がありましたが、問題は足元の労働運動の階級的再生です。それには、階級闘争の衰退の原因の究明です。そのために、今年の1月から『月刊まなぶ』のみんなの学習講座で関東ブロックでは、『共産党宣言』の組織的学習に取り組んできました。マルクスの著書の中でもその金字塔の輝きを放っている『共産党宣言』の古典学習です。

このテキストから何を学ぶのか、『月刊まなぶ』誌でも明らかにしていますが、問題は、この思想と理論の源泉は、唯物史観と剰余価値説から来ていますが、この内容は資本主義から社会主義への歴史的歯店を明らかにしていますが、この革命論から1871年「パリ・コンミューン」、1917年のロシア革命へと導くことになったのです。しかし、社会主義ソ連圏の崩壊によって、マルクスの原理論は誤りだったと資本主義陣営からの総批判にさらされます。

私たちは、これに応えねばなりません。

「社会主義とは何をめざしてきたのか」、友の会が言う「労働者が社会の主人公」をめざしてきたのです。それが、なぜ崩壊したのか。この組織的学習で、ソビエト崩壊の原因はどこにあったのか、しかし、共産党指導のもと社会主義市場経済を導入し存続を図る中国、ベトナム、そして社会主義国として勝利宣言を行い、アメリカとの国交を回復したキューバ。これらの国家の今後の発展の課題にも目を注がなくてはなりません。労働大学は、その基礎学習に『共産党宣言』を学ぶ第5期労働大学中央講座を3年にわたって9回取り組むこととなりました。この総学習運動を取り組みます。意見をお寄せ下さい。

6ブロックの統一へ

最後は、6ブロックの統一です。窓口を三宅副会長として声をかけ続けています。

昨年の12月から話し合いを呼びかけ、四月の新社会党大会で話し合う条件をつくりだそうとなりました。その後の経過は追ってお知らせします。

 

 分散会の持ち方

次の2点を重点に交流してください。

  • 働き方、生活の見直しで、自分の要求があきらかになったのか。
  • それを第一学習会でどう議論してきたのか。

なお、友の会に入っていない方、家族の方には、これらを求めませんが、座長さんの計らいで無理なく、円滑に進めていただきたいと思います。

 

以上をもって基調提案とします。

 

 

2017/03/02

戦争と子どもたち 石川文洋写真展 土浦市

『月刊まなぶ』の「元戦場カメラマン」へ連載中の石川文洋氏の写真展&講演会を開催します。

★写真展 2月23日(木)~27日(月)

土浦市亀城プラザ 大会議室 入場無料

★記念講演 2月25日(土)13時

「戦争と平和を考える」
土浦市亀城プラザ 大会議室 入場無料bunyo_syasinten_ibaraki_R

2017/02/22

元戦場カメラマン 石川文洋 講演会&映画会&写真展 さいたま市

『月刊まなぶ』で「元戦場カメラマン」に連載中の石川文洋さんの講演会&映画会&写真展を開催します。

会場 下落合コミュニティセンター3階

★講演会「私が見た戦争と沖縄の基地」

3月19日(日)13時30分
会場 下落合コミュニティセンター3階

★映画会 「石川文洋を旅する」

3月19日(日)10時~12時
会場 下落合コミュニティセンター3階

★写真展 3階ロビーにて

3月15日(水)~3月19日(日)bunyo_syasinten_saitama_R石川文洋を旅する1_R

 

2017/02/22

『月刊まなぶ』誌代値上げについて、読者各位へのお願い

『月刊まなぶ』の誌代値上げについて、読者各位へのお願い(2017年4月号より)

いつも『月刊まなぶ』をご愛読頂きありがとうございます。読者各位に対しましては心苦しいお願いで、誠に恐縮ですが2017年4月号より、誌代の値上げをお願いする次第となりました。

消費税の8%への引き上げ、印刷費その他諸経費の高騰により、これまで内部努力を続け、なんとか誌代の据え置きを続けて参りましたが、それも限界に達した所です。このままでは本誌の継続発行も困難が見込まれる状態となり、冒頭申上げた通り、誌代の値上げをお願いせざるを得ない状況です。読者各位の負担増は充分承知しておりますが、何卒ご理解頂きますよう、お願い申上げます。値上げ改訂後は下記の通りとなります。

現 行:420円

改訂後:450円(2017年4月号より)

※送料につきましては、現状通りです

2016/12/21