第21回全国交流集会に253名が結集 5月21日~22日に徳島市グランドホテル偕楽園で開催された、第21回全国交流集会に全国20県協から253名が結集しました。全国交流集会は「学習・反合理化・社会主義」の基調のもとに、四つの課題を三つに学ぶ大衆学習運動の中間総括の場として開催されました。 昨年9月、SEALDsに代表される若者や、子どもかちを戦場に行かせないと立ち上がったママたち、反戦平和のたたかいを続けてきた仲間たちが、国会を包囲するなか、安保関連法が成立し、3月29日に施行されました。在任中の憲法改正を明言している安倍首相は、これを7月10日に予定されている参議院選挙の争点にしていますが、私たちは憲法改悪を阻止するたたかいを構築していかなければなりません。資本はパナマ文書で明らかになったタックスヘイブン(課税回避地)に資産を移し、数兆円規模の課税を逃れ、企業の内部留保は増える一方です。私たち労働者は低賃金の非正規労働者が4割を超え、消費増税や社会保障の削減など、生きることさえ困難な状態に陥れられているにもかかわらず、自民党や安倍内閣の支持卒は上昇し、私たちの主体性の弱さが問われています。しかし、私たち労働者も労働契約法20条(有期契約労働者に係る不合理な労働条件の禁止)を武器に、全国で裁判闘争を展開しており、長澤運輸の労働者は東京地裁で完全勝利し、メトロコマースや郵政ユニオン、井関分会などの裁判闘争に弾みをつけ、資本の合理化に対する労働者の反撃の狼煙は上がっています。 文化交流会で「まなぶ合唱団」が発表した「座りこめここへ」「あの空へ帰ろう」は、辺野古新基地建設反対とJAL闘争に連帯するものでした。「地底のうた」も男女でパート分けしパワーアップしました。また三池の歴史を映像で学び、東京と四国ブロックの寸劇は、家族ぐるみのだたかいと、社協労組のたたかいを、迫真の演技と笑いを交え発表しました。 結びに、友の会運動の基調でもある「学習 反合理化 社会主義」は「学習し、反合理化闘争をたたかい、社会主義を勝ち取る」という私たちの決意です。しかし四つの弱さは、そう易々とそれを達成させてくれません。「古典 資本 仲間」の三つに学び、「引っ張られる存在から、引っ張る存在へ」と、一歩前に出る自分に成長させていきましょう。 『全協』再建をめざす労働大学まなぶ友の会県協連絡会議 第21回全国交流集会 第21回全国交流集会の概要
今集会は、4月の熊本地震の余震が冷めやらぬ中、徳島県・グランドホテル偕楽園に老若男女が20県協から253名の参加ももと大成功に開催されました。司会は、全国運営委員の竹内依子さん、徳島県協の長谷川大介さん。この二人によって開催が宣言され、まず、冒頭、この一年に亡くなられた会員、ならびに熊本地震で亡くなられた方々に黙祷を捧げました。物故会員は3名でした。埼玉県協・小林智江さん56歳、山梨県協・筒井 泉さん79歳、高知県協・田邊範之さん73歳でした。亡くなられた方には心からご冥福を申し上げ、その遺志を受け継ぎ頑張りましょう、と気合を揃え、『まなぶの仲間』の全員合唱で元気に開会となりました。
開会集会
最初に、須藤行彦県協連会長から、今日の取り巻く情勢と今集会の意義が述べられ主催者側を代表して挨拶がありました。次に、新社会党河村洋二中央執行委員、社会主義協会津野公男事務局長、労働大学宮坂 要副学長、そして労働大学坂牛哲郎メッセージ、全労協金沢 寿議長よりメッセージが朗読されました。その後、今集会の基調を高原敏朗事務局長から提案を受けました。
分散会
開会終了後、分散会は40分散会でじっくり3時間中間総括で交流し学び合いました。分散会ではアベノミクスが破綻したなか、格差社会が出現し、非正規労働者が増大、職場では評価制度で賃金差別という低賃金制度の攻撃が進み、社会保障の後退で、このままでは人間らしく働き続け生き続けることはできないことが分かりました。そうした中、友の会があるから仲間がいるから働き続け、運動を継続し、頑張ることができると、交流が交わされました。
文化交流会
文化交流会は、三宅敏之文化小委員長が開会挨拶。
ブロック発表は3つ。まなぶ合唱団は2つの発表。
①
福岡・ビデオ上映三池闘争の足跡、三池友の会の再建と三池友の会にまなぶ全国交流会の積み上げが取り組まれている内容でした。大衆学習運動の原点は、三池闘争から始まっていることを明らかにしてくれました。
②
東京・寸劇『家族ぐるみ』の南ちゃんパート4、南ちゃんシリーズも4回目。今年は三多摩県協に出かけ、Wさんの家族ぐるみに感動し、自分も母ちゃんの話を聞かなきゃなー、妻のTさんも夫が頑張っている女性学習会で出て、夫の南ちゃんの新たな一面を聞かされて感心する様。爆笑の連続でした。今年で終わってしまうのが残念です。
③
四国・演劇「職場の民主主義を取り戻せ!」は、三好市社会福祉協議会労働組合にかけられた不当労働行為撤回闘争を、若い演技新メンバーも加えて迫真の演技で観客を魅了しました。組合側が当局を追い詰めて退陣をもとめていく、勝利まで闘い抜く決意が現されていました。
④
まなぶ合唱団発表 2曲『座り込めここへ』、『あの空へ帰ろう』が発表されました。前日結集し、メンバーも年々増えて、練習の成果が見事に現されていました。辺野古に基地を作らせないぞ! JALは首切りを撤回し初職場に戻せ!という気持ちが参加者全員に伝わる発表でした。最後は、「地底の歌」の全員合唱で幕を閉じました。
集約全体集会
2日目の集約全体集会は、4名のブロック代表=関東、東京、四国、九州、さらに女性代表の友の会活動報告が発表され、これを受けて、高原敏朗事務局長の全体集約、集会アピールを採択、四国ブロックから来年開催の東京ブロックへ全協旗の返還、全員合唱「炭掘る仲間」「インターナショナル」、須藤行彦会長の団結ガンバローを唱和し無事に幕を閉じました。
全体集約
高原敏朗県協連事務局長
20歳から88歳まで老若男女が結集
最初にお詫びを申し上げます。全部の部屋を自動ロックと申し上げましたが誤りでした。なお、封筒としおりに書いてある宿泊部屋の違いがありました。失礼しました。それでは本題の全体集約に入ります。まず参加者の年齢構成です。20歳から88歳まで文字通り、老若男女が20県協から253名の仲間が集い、大成功に本集会を開催することが出来ました。これも一重に来賓の方々のご指導の賜物と深く感謝を申し上げます。更には、現地実行委員長の高開照夫さんを始め四国ブロック、地元徳島の実行委員会の皆さんのご尽力にも感謝を申し上げます。ありがとうございました。昨日から皆さんの活動報告書、座長さんの報告書を読ませていただきました。
多くの若者の参加に感銘
集約の第1点は、参加者の年齢構成男女の比です。20歳代が9人で4%、30歳代が18人で7%、40歳代が21人で8%。この20歳代から40歳代までが48人で参加者の20%を占める構成でした。四国ブロックに来ると必ず若者の参加が増えて、この点から総括すれば、大衆学習運動には、青年を組織する力を展望があると確認できたことです。まず、この点に感銘を覚えました。次に、50歳代が45人で18%、60歳代が最大で130人で52%、半分以上が60歳代でした。この方々の頑張りが、大衆学習運動を支え担う部隊であることには変わりません。さらに、70歳代も23人で9%、80歳代は6人で2%。この70歳代から80歳代も増えてきました。まだまだ、三池友の会OGに学び私たちも頑張らねばなりません。男女比は、女性が63名と50名を超えて25%、4分の1の参加を得ることができました。組織発展のバロメーターは青年と女性が活躍できる場を保障できるかにかかっていると言われますが、この21回全国交流集会では、この点を現実のものとすることが出来ました。
大きな3つの柱は
第2は、県協連が示す3つの大きな柱。その第1は、単位友の会第一学習会の強化・発展の中間総括。第2は、『月刊まなぶ』3000部到達運動の中間総括。第3は、総学習運動の強化で実践に一歩踏み込むことができたのか、です。
第一学習会の強化・発展は
まず、第1の第一学習会の強化・発展です。
① 第一学習会の強化・発展は、初めて参加する方も多いので内容と説明します。友の会員が最低月1回、集まって働き方、生活の見直しとテキスト学習を結び付けて、日頃の不平・不満を出し合い、相互討論を通して、その矛盾の根拠をつかみ、要求に高めて、労働組合や政党などの実践団体で敵資本、当局と闘う土台をつくることです。その友の会が136友の会からふたつ誕生し、138友の会となりました。私の前の事務局長のKさんが「やり残したことがある」と奮起し今集会にも3名で参加いただきました。その138友の会中、参加してきた友の会は、84友の会で、第一学習会が定着している友の会が62で73%。合同第一学習会が12で14%。県協・班会議は5で6%。未開催は5で6%。この未開催も県協やブロックが関わっていますので、ほぼ参加者は第一学習会が保障された中、参加してきていることが分かりました。ここでは「なんでも話せること」が出発点ですから、仲間の働き方、生活が出し合われ討論が積み上げっています。それが、60歳代、70歳代の定年後も「闘い一生、学習一生」の構えを捨てず友の会運動に参加し続ける姿に学ぶことができます。
② 次にテキストの活用状況です。『月刊まなぶ』が43友の会で最大。次は、『成果主義とのたたかい』が8友の会。『社会を変える、自分を変える』が6友の会、『日本はどこへゆくのか』が6友の会。この労働大学出版物の活用が84友の会中、63友の会75%です。
次は『経済学入門』、『マルクス経済学の方法』、『働くものの経済学』、『続学習一生、闘い一生』、『大衆学習運動』、『新安保法は日本をどこへ導くのか』、『15歳からの労働組合入門』、『憲法について』がすべて1友の会でした。テキスト無回答に人もいましたが、友の会運動の基調である四つの課題を3つにまなぶの『古典にまなぶ』が貫徹していることが立証されました。
③ 次は分散会での報告です。40分散会の座長さんの報告から共通した点です。
現役労働者は
まず、職場を持って働き続け運動を担っている仲間の実態です。年齢に関係なく、労働強化、人員不足で残業、年休が取れない。長時間労働でもう体がボロボロ健康破壊が進んでいる。それに低賃金の上、評価制度の導入で労働者同士が競争原理に飲み込まれ職場の人間関係が劣化している。あきらめが先行し団結して闘うとはならない。正規労働から、非正規に変えられて職場はギスギスした関係。組合員が組合員の働き方を評価させたり、お互いで意識改革をさせ、敵資本の攻撃と見えないように巧妙になってきている。それでも頑張れるのは、『資本にまなぶ、仲間にまなぶ、古典にまなぶ』友の会があるからだ。友の会に入っていない人は、何でも話せるこういう場があれば、これからも頑張れそうだ。勇気をもらったと述べています。
60歳再雇用、65歳年金生活者は
再雇用の方々は、賃金が半分、3分の1に減少。年金が入らないので嘱託社員で65歳まで働く以外にない。健康を害しても働く以外にない、医療費のかさみ、親の介護、子どもも非正規労働で親ががりの生活。これは65歳を過ぎた年金生活の方々にはもっと深刻で、年金の削減で生活が不安だらけだと将来の悲観した姿が浮かびあがっている。しかし、友の会があるから支え合い、家族ぐるみで運動を続けていると述べ、政治を変えて、福祉切り捨て、社会保障費削減を改善させるほかないと地域生活圏での運動を展開したいとしています。
分散会で評価制度を集中議論
私の分散会では、現役労働者ばかりでしたので久しぶりに苦闘する職場の現実を交流できました。それは、NTT、郵政、自治体すべての評価制度が導入されてA、B、C、D、Eにランク付けがなされ、団結が破壊されている現実です。課長代理の方が分散会にいました。評価をする側の人です。郵政の実態を言うと、13項目の具体的項目をまず自己評価させる。良くできた=◎、普通=○、できなかった=△ それを見て、課長代理の私がその自己申告を、全部の項目が◎ということはないだろうと、◎から○へランクを下げ、また控えめの人で○だけの人は◎に挙げてやる、全体を平準化する。しかし最終的には部長が5段階に評価してしまうので、個人対応では限界だ。それでも仕事でお客対応でミスし対面していると手が震えて仕事にならないといううつ病になってしまう人もいる、そういう人は降格させてほかの職場へ配転させる。これも個人対応だ。また、自爆営業が絶えない。毎月のように目標管理が強制される。年末年賀状5000枚、売れない人は自爆営業で15万円自分で払う。
母の日は10万円のお土産、バレンタインデーもおなじ、男が男に送っている誰がみても自爆営業とすぐ分かる。ふんだりけったりの労働実態。だから個人対応では限界。この問題を組合で取り上げ労働法や就業規則を学習して組織的な抵抗していけるようにしていきたいと言っています。これも第一学習会があるから自分の考えが主体的に持てるということでした。ここに友の会の役割があると明らかになりました。
女性の頑張りに学ぶ
次に座長さんの報告から学べることは、とりわけ女性の頑張りを強調していることです。
今日もJAL争議団のSさん、アスベスト被災を闘うMさんの二人の闘う仲間が参加してくれておりますが、次のように7分散会で女性の頑張りにまなぶといっております。
イ)
三池友の会の元主婦会の元気な姿、ぶれない発言に勇気づけられた。88歳と高齢でも友の会運動を続けている。
ロ)
徳島のTさん「たたかう女子会」を結成して若い女性たちと運動を展開しており、その発言に全員が注目していた。
ハ)
64歳で新社会党に入党、ユニオン運動にも関わり自分が納得する運動を展開すること。
ニ)
かなえ友の会OB会で退職後もどう接点をもって各種集会への関わり、レクなど共通行動でどう生きていくのか。
ホ)
かなえ友の会のHさん、東京東部労組ユニオン電話相談に参加。学習になることが多い。
ヘ)
近所の女性たちとモーニング。選挙の署名活動もお願い。i女性会議新聞購読者との食事会、これからは女性学習会を開きたい。女性コーナーも充実してほしい。
ト)
埼玉ユニオンで闘う女性が友の会に入って闘いと学習を結びつけたい。
など具体的な実践に学ぶ内容が特徴的です。
『月刊まなぶ』3000部到達運動の強化
大きな柱の2番目は『月刊まなぶ』3000部到達運動です。
これは『月刊まなぶ』の内容改善が求められ4月からリニューアルにしたので、読みやすくなった。しかし、難しい用語が多いのでなんとはならないかという注文もありますのでさらに改善に努めます。拡大運動は、友の会でリストアップ運動をもとに外部の五人組運動の強化で、「自分の壁を仲間の助けをかりて一歩前に出て、壁を突破らう」という東京東部協京成駅友の会をはじめ、香川県協の「第2次5カ年拡大運動に展望が見えてきた」といわれるように、担い手の質の向上が量へ転化するという質量転化の法則が減歩傾向に歯止めをかけ反転攻勢へ向かうことができると思います。それには、個人方針でリストアップした仲間への働きかけの実践、点検、総括、新たな方針というサイクル運動を第一学習会で積み上げ、7月全国運営委員会に持ち寄り、成果と課題を明らかにしたいと思います。
総学習運動の強化から実践に踏む込む
大きな柱の3番目は総学習運動の強化から実践に踏む込む課題です。
現象から本質を学び新自由主義政権の改憲への暴走を歯止めをかけねばなりません。それには、労働法制の改悪に抗する職場から健康と権利を守る闘いの再構築です。まず、第1は、京成労組の民主主義を守る会に『道しるべ』にあらわされた組合員の声を聴くことです。それは三好市社会福祉協議会労組への不当労働行為を闘う昨日の演劇にも現されていました。身に降りかかった攻撃には負けないぞ!と闘うことです。第2は整理解雇四要件で不当に解雇されたJAL闘争団との共闘です。第3はアスベストの健康破壊とたたかう共闘です。そして全国のユニオンに見られる不当な差別と闘う共闘です。私たちの身の周りにはたくさんの闘いの芽があります。これらを掘り起し、7月参議院選挙闘争へ持ち場、々で創意工夫し、辺野古基地反対闘争に見られる反戦平和と民主主義を守るオール沖縄のたたかいに連帯し全野党候補の勝利に向けて奮闘することです。
文化交流会の充実
更に昨日の文化交流会は楽しく、すばらしい内容でした。私たちの大衆学習運動の原点である三池闘争の足跡のビデオ、家族ぐるみなくして運動なしの南ちゃんシリーズ、三好市社協労組の当局を追い詰める迫真の演技に心を打たれました。まなぶ合唱団は前日から結集し工夫が見えた合唱の発表でした。来年の発表もまた一歩段階を上がった内容を見せてくれるのを楽しみにしたいものです。
6ブロックの統一
最後は6ブロックの統一です。粘り強く働きかけていきます。
そして、来年の全国交流集会も5月開催です。箱根高原ホテルで5月20日~21日、また元気でお会いしましょう。以上で全体集約とします。
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労働大学まなぶ友の会 第21回全国交流集会
開催の概要
学習 反合理化 社会主義を基調に、第21回全国交流集会を、5月21日(土)~22日(日)の日程で、今年は四国徳島県徳島市の、「徳島グランドホテル偕楽園」で開催されます。全国から250名の仲間の参加が集約され、「友の会運動の中間総括の場」として取り組まれます。
一日目 5月21日(土)
13時~15時 開会集会
開会宣言、物故会員への黙とう、全員合唱
会長挨拶、来賓挨拶、メッセージ披露
交流会基調提案、日程・生活説明、
*交流集会参加費用
両日参加者 15、000円
1日参加者 2、000円(開会・および閉会集会のみ)
15時30分~18時20分 分散会討論
18時20分~19時30分 夕 食
20時00分~21時30分 文化交流
二日目 5月22日(日)
9時~12時 総括集会
各県参加者紹介
各ブロック・女性代表発言
全体集約
アピール採択
全員合唱、団結ガンバロー、閉会宣言